2019国際食品工業展

7月9日(火)-7月12日(金) 東京ビッグサイト・東1-8ホール 10:00-17:00

研究概要

ジビエの有効利用:加工適性と機能性

研究機関名

麻布大学 獣医学部 動物応用科学科 食品科学研究室

代表者

坂田亮一

本研究の主旨

野生動物である鹿肉は食肉に比べ、ヘム鉄などの鉄分や多価不飽和脂肪酸を多く含むため、脂質酸化の影響を受けやすく、さらに食肉とは異なる酸敗臭を引き起こしてしまう。そのため、鹿肉を利用した食用製品の製造で、品質維持を良好に行うため、製品の脂質酸化を防ぐ食品添加剤や加工方法について検討することが重要である。捕獲されたイノシシやシカの有効利用として、肉加工における血絞りに関する我々のこれまでの報告(アカデミックプラザ 2013、2014)に続き、落花生の抗酸化作用について注目し、鹿肉を用いたソーセージ用エマルジョンにおいて落花生添加による脂質酸化への影響について検討を行った。その結果、落花生粉末にはラジカル消去作用があり、抗酸化作用を有することが確認された。また、落花生粉末を添加した鹿肉モデル製品においても対照区に比べ、保存中の脂質酸化の指標であるTBARS値の増加が抑制された(下図)。
さらに、落花生粉末を添加した鹿肉ソーセージを作製し、官能試験を行ったところ、落花生粉末添加による風味への影響は認められなかったが、製品としての香ばしさが向上した。以上より、落花生粉末の添加は鹿肉製品の脂質酸化を抑制し、鹿肉製品の品質の向上に有効であると考えられた。
 また、シカ・イノシシの肉を対象に消化酵素処理後の抗酸化作用と共に、アンジオテンシンⅠ変換酵素阻害活性から血圧上昇抑制作用などの保健機能性について研究を行い、食肉に比べ優れている結果を得ている。

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