2018国際食品工業展

6月12日(火)~6月15日(金) 東京ビッグサイト・東1~8ホール 10:00~17:00

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研究概要

殺菌処理で発生する損傷菌の動態解析に基づく制御対策

研究機関名

大阪府立大学 研究推進機構 21世紀科学研究所 微生物制御研究センター 制御技術/検査部門

代表者

古田 雅一

本研究の主旨

食品、食品材料の殺菌・加工過程やそれらの製造環境で発生する損傷菌は、殺菌の成否を左右する点で注目を集めている。その制御対策の確立には、損傷菌の発生条件・機構や特性の解明が必要である。本研究では、低温加熱殺菌工程において発生する損傷菌について大腸菌をモデルとした損傷・回復動態を解析するとともに、その成果に基づく制御対策の確立を目的とした研究について発表する。
 損傷菌は一般には亜致死的損傷菌を指し、殺菌のための物理的・化学的処理によって生きているが発育能を失った状態の微生物細胞を意味する。処理後の条件が適切であれば比較的軽度な損傷を受けた損傷菌は損傷部位を修復して発育能を取り戻すが、重度の損傷をもつものは殺菌処理中に即死する菌と同様に復活できない(図1)。損傷菌では、細胞の様々な部位に損傷が発生し、また処理後の環境因子によって2次損傷を起こす場合もある。損傷菌発生反応を速度論的に解析し、その反応速度への種々の因子の影響を検討した。また、損傷菌の回復過程についても細胞外膜の透過障壁能の修復反応を線型近似し、その特性を把握したほか、蛍光タンパク質を用いて膜タンパク質の機能再生も生理学的および速度論的な特性についての知見を得た。
 これらの損傷菌の動態情報を基に、その制御対策を過去の事例とともに考察し、いくつかの制御戦略を提示する(図2)とともに、将来の損傷菌研究おける課題と期待される成果を述べる。

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