2018国際食品工業展

6月12日(火)~6月15日(金) 東京ビッグサイト・東1~8ホール 10:00~17:00

FOOMA JAPAN 2019 資料請求

研究概要

静水圧処理を主体とした細菌芽胞の耐熱性低下技術

研究機関名

鹿児島大学農学部 食料生命科学科 食品保蔵学研究室

代表者

濱中大介

本研究の主旨

食品に対する高圧処理の応用は、これまでに多くの研究報告例があるが、とくに殺菌処理については、一部の細菌が形成する芽胞の不活性化は不可能であることが広く知られている。芽胞の種類にもよるが、1GPa以上の超高圧力を必要とする場合もあり、装置の巨大化・高額化によって食品産業界への導入は進んでいないのが現状である。一方で、圧力処理を施すと芽胞を損傷させ耐熱性を低下させることは可能となることが報告されている。すなわち、圧力処理を芽胞に対する熱殺菌工程の前処理法のひとつとして利用することは産業的に大きな価値を有すると考えられる。これまでに枯草菌芽胞に対しては200MPa程度の前処理によって耐熱性低下を実現した報告があるが、我々は電解還元水を併用することで100MPa以下でも効果的に耐熱性を低下させることを可能とした。また、芽胞の耐熱性低下には、芽胞内部への水分浸入が重要であり、これは高圧処理中の温度が大きく影響を及ぼすことを確認した。さらに、抗生物質を用いた損傷評価や、芽胞表面疎水性変化についても検討し、電解還元水併用は耐熱性低下に対して、相乗効果をもたらすことを確認した。これらの結果から、細菌芽胞の殺菌を主目的として、食品の品質において過酷な条件下で行われるレトルト処理に対して、これを高圧処理に代替することで、素材の風味食感の保持とともに、装置の小型化と低廉化、さらには新たな食感食味の新商品の開発も期待される。

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