2018国際食品工業展

6月12日(火)~6月15日(金) 東京ビッグサイト・東1~8ホール 10:00~17:00

FOOMA JAPAN 2019 資料請求

研究概要

ジビエ肉の品質の評価と肉質を向上させる捕獲技術に関する研究

研究機関名

中部大学 応用生物学部 愛知県農業総合試験場
中部大学・応用生物学部・食品栄養科学科・根岸研究室

代表者

根岸 晴夫

本研究の主旨

超高齢社会が進行するなか、高齢者の低栄養に伴う栄養欠乏症の問題が浮上している。炭水化物中心の食事や運動不足などから低たんぱく質症に陥りがちな高齢者において、加齢に伴う筋肉量の減少症が進行し、運動機能の低下によって寝たきりや要介護のリスクが高まることが報告されている。老化に伴い発症するサルコペニア症の抑止には食肉などの良質な動物性たんぱく質の摂取が有効であるといわれている。世界の食肉の消費動向をみると、中国や経済成長が著しい新興国を中心に消費量が増加しており、今後、食肉類の価格上昇は避けられそうもない。わが国で消費する食肉は輸入への依存度が高いことから、供給不足による価格高騰も懸念される。
一方、わが国の山間部では野生鳥獣類による農作物被害が増えており、周辺住民への影響も懸念されている。中部圏山間部においても同様の被害に悩まされており、イノシシなどの捕獲対策が進んでいる。しかし、現状では食肉としての利用率は1割以下と少なく、大半が廃棄処分されており、処分費の増加や狩猟者の捕獲意欲低下の原因にもなっている。今後、捕獲による農作物被害防止策を持続可能な対策として行くためには、イノシシ、シカの食肉としての利用率を上げることが重要である。しかも、イノシシ、シカ肉は牛、豚肉などの畜肉類と同様、良質なたんぱく質資源になると考えられ、高齢化が進行する社会で貴重なたんぱく質源としての活用が期待される。
本研究ではイノシシ肉のたんぱく質源としての食肉利用性を検討するために、イノシシ肉の微生物学的性状と肉質について豚肉を対照として評価を行った(表1)。また、イノシシ肉を利用した加工品としてソーセージの開発を試み、食肉の機能性成分として注目されているカルノシンとアンセリンなどのイミダゾールジペプチド、およびL-カルニチンの定量も試みた。下図に、本研究の背景と今後の課題について示した。今回の2018 FOOMA JAPANアカデミックプラザにおいては、ジビエ利用に対する最近の取り組み状況についても紹介する。

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