2017国際食品工業展

6月13日(火)~6月16日(金) 東京ビッグサイト・東1~8ホール 10:00~17:00

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研究概要

昆布の美味しさを引き出したおいしいダシパック製品の技術開発
- 素材特性をいかした複合ダシの製品設計

研究機関名

北海道立工業技術センター 研究開発部 応用技術支援グループ

代表者

小西 靖之

本研究の主旨

2012年に和食が世界無形文化遺産に登録されたことや世界的な和食ブームなどを背景に、日本国内においても和食に対する関心が高まっている。この和食のベースになっているのが出汁(ダシ)である。一般家庭において、ダシの大切さが理解されてきた。
 一般的には、素材ごとにダシの抽出方法は異なり、鰹節の場合は熱湯に入れて煮出す方法、昆布や煮干しの場合は冷水のダシ材料を入れて加熱しながら抽出する方法が推奨されている。
 簡便に本物素材を用いてダシを抽出方法として、図1に示すようなダシパックを用いる方法が多用されている。ダシパックとは、鰹節、煮干し、昆布などの乾燥ダシ原料を粉砕し、不織布などの透水性の袋に入れたものである。ダシパックは所定量の水と一緒に鍋に入れ、10分程度で加熱抽出する。この方法だと、だれでも本物素材を用い短時間でダシを抽出することが出来る。ダシパックに用いる乾燥ダシ原料は、昆布(グルタミン酸などのアミノ酸系の旨味)、鰹節、煮干し(イノシン酸などの核酸系の旨味)を用いるのが一般的で、グルタミン酸とイノシン酸の相乗効果を期待している。しかし、実際のダシパック製品には昆布材料は量的に少量しか用いられておらず、ダシの相乗効果は期待したほど活用されていない。
そこで本研究では、ダシパックの昆布割合を増加させ、旨味を増したダシパックの設計を目的に、粘性低下した昆布加工の効果、昆布粒度の影響、昆布-鰹節割合の検討などを行い、昆布の旨みを引き出したダシパックの設計を行った。
その結果、昆布-鰹節混合ダシパックについて、
(1)昆布の粘性はダシ成分のダシパック材(不織布)の透過性を低下させるが、粘性低下加工により改善する。粘性低下加工により、ダシ中のグルタミン酸も増加する。
(2)昆布の粒度はダシ中のグルタミン酸量や風味に影響する。粒度0.5~1.0mmではグルタミン酸量が低下するが風味は複雑化し、2.0~2.8mm/lではグルタミン酸量は増加するが風味は単調化する。粒度0.5~2.8mmを用いることにより、グルタミン酸量と風味のバランスのとれたダシパックとなる。(図2参照)
(3)昆布-鰹節混合割合は風味に強く影響を与え、昆布割合5~20%(鰹節95~80%)では比較的単調な風味、昆布割り割合40~50%(鰹節50~40%)ではダシ感が低下する。昆布割合20~30%(鰹節80~70%)がバランスのとれた良好な風味のダシとなる。
などの製品設計指標を得た。

図の名称
図1:開発ダシパック
図2:昆布粒度のダシ抽出液のグルタミン酸量への影響

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