2018国際食品工業展

6月12日(火)~6月15日(金) 東京ビッグサイト・東1~8ホール 10:00~17:00

FOOMA JAPAN 2019 資料請求

研究概要

X線CTによる冷凍食品の冷凍焼け評価

研究機関名

日本大学 生物資源科学部 3次元バイオ構造モデリンググループ

代表者

都 甲洙(と かぶすー)

本研究の主旨

食品の冷凍保存における乾燥は,主に①冷凍庫温度の上下変動による空気中の水蒸気圧と凍結食品の水蒸気圧の差,②昇華潜熱の供給である.空気中で蒸発や昇華は,空気中の水蒸気圧よりも食品表面の水蒸気圧が大きい場合,水蒸気が食品から空気中へ移ることである.冷凍室内の空気は冷却器で冷却される際,空気中の水蒸気を冷却器の上に残し着霜し,それだけ減湿された空気が凍結食品に当たると,水蒸気圧は食品表面の氷結晶の方が高くなるので氷結晶は昇華して水分が空気中へ移り,食品が乾燥する.この乾燥は,脂肪の酸化・変色・白蝋化などの冷凍焼けの原因になり,冷凍食品の品質大きな影響を与える.本研究の目的は,冷凍食品の冷凍焼けを評価するために,X線CTにより冷凍食品の乾燥層と未乾燥層の基礎的なデータを得ることにある.具体的には,供試試料にうどんとパン生地を用い,冷却虐待における含水率,氷結晶が昇華した跡,固形分,氷結晶,試料骨格の濃縮層(乾燥後の固形分)を計測した.図1と図2に,X線CTにより得られたうどんの冷凍虐待7日,21日間における乾燥層を示す.X線CT画像では,輝度の高い試料と輝度の低い試料以外の空間で大別された.X線吸収率は,材料の質量密度に依存する.これにより,図1の試料外周部(赤線で一部を示す)と図2-aの試料内部の輝度の低い箇所は,乾燥により昇華された氷結晶の跡,いわゆる,乾燥層であることが分かった.図1-Aと図2-A,Bの拡大図を示す.冷凍食品の乾燥は,食品表面から内部に向け進み,図1の冷却虐待7日の拡大図から,乾燥層,固形分(主にグルテン膜,澱粉),未乾燥層の氷結晶およびうどん骨格の濃縮層(主にグルテン膜,澱粉)が計測された.
以上のような冷却虐待期間と含水率を測定し,また,乾燥層厚を定義した.今後,これらの相互関係を求めることにより,冷却虐待期間が分かれば,含水率と乾燥層厚さが推算されると考えられる.

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