2018国際食品工業展

6月12日(火)~6月15日(金) 東京ビッグサイト・東1~8ホール 10:00~17:00

FOOMA JAPAN 2019 資料請求

研究概要

食品機能性の設計と評価技術
(1)糖添加による乾燥農産物の高品質化設計
(2)食品成分の呈味性保持機能の評価技術

研究機関名

北海道立工業技術センター 研究開発部

代表者

小西 靖之

本研究の主旨

食品機能性の設計と評価技術

(1)糖添加による乾燥農産物の高品質化設計
農産物乾燥では、乾燥製品の製品色の向上、変質防止や復水性の良好化などを目的に乾燥材料に糖を添加する前処理が用いられる。本テーマでは、この糖添加処理の効果に対する糖の種類の影響を評価した。テストはダイコン、ニンジンの乾燥前処理に、グルコース、ソルビトール、エリスリトールなどの糖添加を行い、糖添加による脱水効果(糖絞り効果)、乾燥品保管時の製品色抑制効果、乾燥品吸湿性への効果などの評価を行った。その結果、
[1]糖液浸漬による脱水効果は糖濃度が高いほど大きく、糖種についてはエリスリトール>ソルビトール>グルコースの順に大きい。
[2]乾燥品保管中の吸湿特性は添加する糖種の影響を受け、糖添加を行わない場合に比べグルコース、ソルビトールの添加は吸湿量が増加させ、エリスリトール添加は吸湿量を減少させる。(図1)
[3]乾燥品保管中の製品色変化では、ソルビトール添加に抑制効果は無いが、グルコース、ソルビトールの添加は褐変抑制効果がある。(図2)
などを明らかにしている。

(2)食品成分の呈味性保持機能の評価技術
食品の味は、舌にある味蕾細胞が呈味成分を感知し、神経細胞を介して脳が知覚するとされているが、係る成分は味蕾細胞から唾液によって洗い流されるため、味の知覚は決して長く続かないと考えられている。しかしながら、そこに脂質が共存すると、舌上面に被膜を形成して当該成分が洗い流されるのを抑制するため、「コク」や「深み」と表現される呈味性の保持効果が得られると理解されている。
一方、コンブなどの海藻にはアルギン酸などの粘性物質が豊富に含まれていることが知られているが、こうした成分が手に付着すると、水で洗い流そうとしてもなかなかヌメリがとれないことを経験する。こうしたことから、海藻に含まれる粘性物質にも、脂質と同様の呈味性保持効果があることが予想される。しかし、これまでのところ、こうした効果の客観的な評価系は開発されていない。
そこで、この評価法構築を試みた結果、モデル試料としたブタ舌上にあるグルタミン酸ナトリウム(呈味成分)由来のナトリウムを、エネルギー分散型X線分光器を装備した走査型電子顕微鏡(SEM-EDS)を用いることにより評価できることが確認され、また、それをリンスした後の評価を行うことによって当該成分の保持性を確認できることが明らかになった(図3)。

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