研究概要

一定方向/一定速度のベルト駆動条件下での水道水を使用したオゾンマイクロバッブル含有氷の連続製造

研究機関名

中央大学 理工学部 精密機械工学科 熱エネルギーシステム研究室

代表者

松本 浩二

本研究の主旨

生鮮食品の鮮度保持を目的として,殺菌・脱臭作用があり,残存性も全く無いオゾンガスを溶解させた水から生成されたオゾン氷が注目されている.しかし,従来のオゾン氷製造には,耐圧容器が必要であり高コストとなる.そこで,オゾンガスをマイクロバブル(MBs)化して注入した純水に微量の界面活性剤を添加し凍結したオゾンMBs含有氷を生成する方法を考案し,それを基に冷却板の周りにステンレス製ベルトを設け,ベルトの回転に伴い効率的にオゾンMBs含有氷を連続製造し,同時に熱や外力を使用しないで氷を回収できる連続製氷システムを開発した.開発したシステムでの従来の実験では,純水に界面活性剤を微小量添加しベルトの回転を一定方向や回転方向を順方向とその逆方向にそれぞれ一定時間駆動しながら連続製氷を行ってきた.本システムでは,ベルトの回転を一定方向のみに動かす場合,ベルト速度を上昇させると製氷量は増加するが,氷厚さは減少した.しかし,高い製氷量と高い気泡含有率を同時に満たすためには,ある程度の厚さを有する氷の生成が重要であり,従来の方法では製氷量は増えても,ある程度の厚さを有し氷全体に気泡が密に分散している氷を製造できない.そこで,システムの寸法を変えないで,最適な氷厚さを維持したうえで,氷全体に気泡が密に分散したより高い気泡含有率の氷の生成と,製氷量自体も増加が期待できる方法として,ベルトの回転を順方向とその逆方向にそれぞれ一定時間駆動して製氷する方法について検討してきた.
今回は,実用化に向けてのさらなるテーマとして,以下に示す項目に焦点を当て研究を行った.
(1)水道水を使用してベルトを順方向に一定速度で連続製氷した場合と,同一条件で純水に界面活性剤を添加して製氷し場合の各々のオゾン氷の特性を比較検討する.
(2)オゾン氷の鮮度保持能力を検討するために,オゾンMB含有氷から放出されるオゾンガスで殺菌した鮮魚のATPふき取り検査法により,鮮魚表面の衛生状態の定性的評価を通常氷での結果と比較する.

オゾン氷連続製造装置
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(a)横断面から観察したオゾン氷
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(b)上方から観察したオゾン氷
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気泡含有率と製氷量
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保存期間と氷中に固定化されたオゾンMBs濃度の関係
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