研究概要

水産食品分野を取り巻くカーボンニュートラル

  • テーマ

    特別テーマ カーボンニュートラル

  • 研究機関名

    水産研究・教育機構 水産大学校・海洋機械工学科・渡邉研究室

  • 代表者

    渡邉 敏晃

  • 本研究の主旨

    水産食品分野に関連したカーボンニュートラルに関連するテーマとして、極低温流体と常温流体の接触による蒸気爆発現象、衝撃波を用いたフリーズドライの前処理技術、水産廃棄物の脱水処理、またこれらが導く、水産食品分野に関する総合的二酸化炭素排出削減に関する展望について紹介する。
    極低温流体と常温流体の接触による蒸気爆発現象、衝撃波を用いたフリーズドライの前処理技術、水産廃棄物の脱水処理の研究目的は水産業界が抱える諸問題に対し、極限環境技術を用いたブレークスルーを提供することである。
    極低温流体と常温流体の接触による蒸気爆発現象はLNGやLH2といった液体燃料の持つ冷熱を積極利用することで効率化を図り、衝撃波を用いたフリーズドライの前処理技術ではFD時の省力化、乾物化促進による副次効果、衝撃波を用いた水産廃棄物の脱水処理は脱水作業時の効率化、減容化、軽量化によりそれらの輸送においてもCO2削減に威力を発揮すること、高エネルギー源としての利用に関しても期待する効果が見込め、植物だけでなく、生物由来の再生可能エネルギーの可能性を高めるものである。
    極低温液体燃料の冷熱利用を積極的に推進し、熱爆発のエネルギーを組入れることで更なる高効率化が見込まれる。FD前処理としての衝撃波処理はFD処理時間の短縮、省エネルギー化が期待できる。さらにこれは衝撃処理による水分除去の容易化を示し、乾物化を促進する。またこれは水分含有量が多い水産廃棄物からの水分除去時にも有効であり、燃料化へのコスト削減、水産物由来の再生可能エネルギーの実現性も秘めている。
    本研究課題群の達成により、水産食品の獲るところから消費者まで、途中の加工工程等で生じる廃棄物処理、その再生エネルギー化を含め、総合的なカーボンニュートラルを推し進める。
    水産業をクリーンでセーフティ、サイクリックな産業へと導いて行きたい。

図1 水産食品業界に関わる総合的なCO2排出量削減と各極限環境技術との関連

画像を拡大する