研究概要

湿式粉砕による食品素材からの高効率エキス・ペーストの生産
Highly Efficient Production of Extracts and Pastes from Food Materials by Micro Wet Milling

  • テーマ

    食品加工

  • 研究機関名

    筑波大学 生命環境系 農産食品加工研究室

  • 代表者

    北村 豊

  • 本研究の主旨

    食品や農水産物を原料として得られるエキス(抽出液)やペーストは,種々の生理活性物質を含み,食品に官能性や機能性を与える,あるいは保健・美容等の効果を有する香粧品の素材として高い利用価値を有する。
    エキスやペーストの生成においては,原材料を乾燥・粉砕して溶媒に混合・浸漬する方法が一般的である。しかし乾燥や粉砕時の熱負荷により,原料中の感熱性の高い目的成分は失われる可能性が高い。また原料の乾燥・粉末化に費用を有することや所定の濃度・物性を得るのに時間がかかる等の課題がある。
    ここでは,従来法よりも短時間で,目的成分を高濃度に含むエキス・ペーストを湿式粉砕法により製造する装置やそのプロセス・生成物の特性等を紹介する。
    エキスの生産では,シナモンチップや,ブドウ種子のような未利用素材,生理活性成分の宝庫であるスパイス種子を原料として,浸軟法との比較から,湿式粉砕法による特性を明らかにした。
    またスパイス種子を水とともに湿式粉砕することにより,スパイスに含まれる油脂が水中に乳化した安定的なペーストが製造できることを明らかにした。そしてこの乳化作用により,スパイス粉砕後の保存・加熱過程における香気成分散逸を低減できることを示した。