研究概要

北海道産りんごによるシードル製造と搾汁残渣を活用したシロップ様食材の製造

  • テーマ

    食品加工

  • 研究機関名

    北海道立総合研究機構 中央農業試験場 加工利用部

  • 代表者

    中道 浩司

  • 本研究の主旨


    近年、北海道ではワインとともにシードルの生産量が増えており、特徴的な製品が求められている。本研究では、りんご品種によるシードルの色調や風味の違い、酵母種によるシードルの風味への影響を明らかにし、風味と嗜好性の関係を明らかにするとともにシードルの香りに寄与する成分を特定した。原料の特徴を把握することで生産者が自社の目指す特徴を持ったシードル設計が可能になる。また、酸味と甘味のバランスと嗜好性の関係を把握することで、酸味の異なる原料を用いた場合に甘味の変動により嗜好性がどのように変化するかが推定できる。これらの結果を活用し、シードル製造企業で北海道産りんご品種「あかね」と酵母VitilevureQUARTZ(ラルマン社)を用いて実規模醸造を行い「あかねシードル」を製品化した。
    果実を搾汁したあとの残渣の食材化は進んでおらず、堆肥化や飼料、産業廃棄物処理されることが多い。本研究では、りんご搾汁残渣の食素材化を目指し、搾汁残渣を酵素分解してシロップ様食材を製造する基本技術を開発した。酵素分解条件(酵素製剤の選択、分解条件の設定)により回収率や風味に影響が出ることから、効率的で風味の良くなる条件を選抜した。これにより、りんご搾汁残渣から風味の優れた食材を製造し新たな価値を生み出すとともに残渣量を削減し環境負荷低減に貢献できる。